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準硬式野球とは

大学準硬式野球のご紹介

1. 準硬式野球とは

(1)ボール

準硬式野球で使用するボールは、規格の直径、重量、反発力に合わせコルクの粉末と樹脂を適度に混ぜ合わせた芯に糸を巻き付け(接着しやすくして)表面を天然ゴムで覆ったもので作られていますので、丁度硬式ボール(準硬式ボールとほぼ同じ芯を牛皮で覆ったもの)と軟式ボール(芯はなく中空で表面のゴムの模様が準硬式ボールと同じもの)の中間的存在です。打球音は「カーン」という硬式ボールと同じで、バットスイングのスピードと力に比例して打球が強くなるので、硬式野球と同じ楽しみ方を味わうことができます。

ただし、表面がゴムで若干柔らかいので安全性が高いのですが、硬式ボールに比べて摩擦抵抗が大きいため、内野ゴロと外野フライが若干失速しやすい傾向にあります。ちなみに準硬式ボール(軟式H号ボール)の規格は次の通りです。

直径:71.5 – 72.5cm
重量:141.2 – 144.8g
反発力:70.0 – 90.0cm
(反発力は150cmの高さから大理石板に落とし、跳ね返り高さを測定したもの)

(2)バット

使用するバットは硬式用で、木製(大学硬式で使用)も金属製(高校硬式で使用)も使用可能ですが、多くの選手は打球が強く有利な金属製(いわゆる「低反発バット」)を使用しています。

(3)その他の用具

グローブ・ミット、打者用ヘルメット、捕手の使用するマスク、プロテクター等その他全ての用具は硬式用のものを使用します。

(4)施設

硬式用の野球場にて行います。

(5)ルール

当該年度の「公認野球規則」に則って大会を行います。全日本大学準硬式野球連盟が公益財団法人全日本軟式野球連盟(全軟連)の傘下であることから、全軟連発行の「競技者必携」を準用します。全日本大学準硬式野球連盟主催大会においては、独自に「競技運営に関する規則」を定めています。

2. 全日本大学準硬式野球連盟の変遷

大学準硬式野球連盟

昭和21(1946)年から始まった国民体育大会の軟式野球は、一般の部と大学・高専の部と別れて開催され、第1回大会から第3回大会まで早稲田大学が三連覇しました。これが大学軟式野球の草分けであり、最初の全日本大会でもありました。

昭和24(1949)年、これを機に全国各地の大学に加盟を呼びかけ、全日本軟式野球連盟(以下「全軟連」)のご理解とご指導のもと全日本大学軟式野球連盟が結成され、第1回全日本大学軟式野球大会が兵庫県明石球場で開催するに至りました。

初代会長に清瀬三郎全軟連会長が就任され、その後30年近く連盟発展にご尽力をいただきました。
昭和25(1950)年に内外ゴム、長瀬が準硬式ボール(現在のH号)を開発し、昭和26(1951)年の第3回大会から準硬式野球ボールを大会公式球として開催することになりました。硬式ボールに似た魅力は急速に広まり、大学軟式野球は準硬式野球が通称となりました。

大学軟式野球連盟

昭和53(1978)年、軟式ボール(現在のM号)による野球を課外活動とする大学チームが加盟する全日本大学L号軟式野球連盟が結成され、第1回全日本大学L号軟式野球大会が開催されました。L号からA号に移行した昭和62(1987)年に連盟は全日本学生軟式野球連盟に、同年の第10回大会からは全日本学生軟式野球選手権大会と呼称変更しました。

全日本大学軟式野球協会

昭和53(1978)年、軟式ボール(現在のM号)による野球を課外活動とする大学チームが加盟する全日本大学L号軟式野球連盟が結成され、第1回全日本大学L号軟式野球大会が開催されました。L号からA号に移行した昭和62(1987)年に連盟は全日本学生軟式野球連盟に、同年の第10回大会からは全日本学生軟式野球選手権大会と呼称変更しました。

平成4(1992)年、全軟連の指導で全日本大学軟式野球連盟と全日本学生軟式野球連盟を合体し全日本大学軟式野球連盟とし、傘下に「準硬式の部」と「軟式の部」を置く改変が行われましたが、「軟式の部」は内部分裂を繰り返し、30%のチームが再度「全日本学生軟式野球連盟」を組織し、全軟連の元を離れ独自に活動しています。

平成12(2000)年からは「準硬式の部」と「軟式の部」がそれぞれ連盟を結成し、「全日本大学準硬式野球連盟」と(新)「全日本大学軟式野球連盟」が誕生しました。そして両連盟の融和と発展を目指す上部団体「全日本大学軟式野球協会」が全軟連の直接の傘下団体となりました。

歴代会長

関口 憲三平成4(1992)年4月平成17(2005)年3月
大内 敬哉平成17(2005)年4月平成23(2011)年3月
井野 智平成23(2011)年4月 平成29(2017)年3月
宮内 孝知平成29(2017)年4月令和3(2021)年3月
鈴木 眞雄令和3(2021)年4月令和7(2025)年3月
松岡 弘記令和7(2025)年4月

3. 大学準硬式野球連盟の運営

(1)基本方針

大学準硬式野球の目指すものはあくまでも「アマチュアスポーツの精神に則り学業との両立を目指す」ことです。アマチュアスポーツの精神とは「営利にとらわれず、純粋にスポーツを楽しむこと」です。従って世に言う「野球漬け」は避け、各地区のリーグ戦や全国大会に於いても学業の妨げにならぬよう極力配慮して運営されています。この結果、各大学に於いても準硬式野球部員は、健康で健全な精神をもった学力の充実した人材として、卒業後も広く社会に受け入れられ多方面で活躍しています。

一方、選手の技量についてはかなりの幅があり、西武ライオンズ・広島東洋カープに在籍していた青木勇人投手(同志社大学OB)や西武ライオンズに在籍していた山本歩投手(関西学院大学OB)のように選手権大会優勝投手となってプロを目指すレベルから草野球レベルまで広範にわたっています。本連盟はこれら野球を愛する全ての選手諸君に対応できるよう、毎年チャンピオンシップを競う「全日本大学準硬式野球選手権大会」の開催の他に、アマチュア精神とマナーの向上を目指す「清瀬杯全日本大学選抜準硬式野球大会」、技能の向上と選手間の親睦を目指すため各地区のオールスターチームによる「全日本大学9ブロック対抗準硬式野球大会」を開催しています。これらの大会の開催を通し、当連盟は同時代を共有した各大学の選手諸君が社会に出てからも更に友好を深め、お互い助け合って挫折することなく人生を豊かなものにして貰いたいと願っています。

また当連盟は、学生諸君の経済的負担を極力軽減するため、徹底的な合理化のもと、費用のかからない連盟運営に心がけています。

(2)組織

当連盟の組織は以下のようになっています。